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oneichanmemo

住む食う寝るに、見る書くヲタク

burst! 危険なふたり(ネタバレ有)

朝起きて、どきどきしながら電話をかけて、あーやっぱダメだろうな…って思ってたら30回目くらいで「この電話は…」って違うアナウンスが流れてきて「えっえっえっー!!!!!」って仰天した。そこから終演まで、本当に手の震えがずっと止まらなくて、終演後ですら「今のことは現実だったんだろうか?」と信じられなかった…そんな一日だった…

ずっと三谷幸喜作品が好きで、その中でも一番好きな作品が「HR」だった。こんなドラマがあるんだってどきどきしながら見ていた。何回見ても面白くて、何回見ても切なかった。有頂天ホテルも家族の思い出の作品で、本当に自分の中で大切だった。

映画が好きなこともそうだけど、三谷さんが何を考えて何を作り出すかってところに、いつも追い付きたいと思っていた。と言っても勉強してないもんだから、いつまで経ったって追い付けるわけもないんだが…でも、とにかく追いかけて確かめて、そしてやっぱり作品で大笑いしたかった。ずっとそう思ってた作家さんだった。演劇はあまり観たことがないけど、三谷作の舞台は何度か観に行った。

27時間テレビで、三谷さんが「なんて嘘臭い笑い方をする子どもなんだと思った」と言ったことがとても衝撃だったのを、今でも覚えてる。こういう理解の仕方をしていて、そしてそれをストレートに言ってしまう。信頼がなければこんなこと言えない。作家さんが言うことで、こんなにも魅力的な評があるのか。

作品は、とてもわかりやすくて、楽しくて、大笑いしてしまった。シンプルな構成だった。だけど、これは、観客のものではない、と思ってしまった。草なぎさんと香取くんのためのもの。そして、わたしたち観客は、二人のためのものをずっと待っていた目撃者に過ぎないんだと。
途中で役を入れ替えることは、本当になんの必要性もないことだし、三谷さんもそれについてはパンフレットで言及してる。そして、役を入れ替えるという発想は、草なぎさんと香取くんだから思い付いたことであり、取り入れられたことなんだと思った。あの演出がされたことで、作業役と指示役ではなく、草なぎさんと香取くんであるということをはっきりと意識させられた。そうか、これは二人のための作品なんだ、と思った。でもそれは、二人のためのものを観たいという観客の気持ちに応じたことなのかもしれないと思った。
劇の最後にフリートークが設けられるというものも、役を入れ替えて繋がっている二人だとしても、それは個人と個人でまったく違う人ですよ、っていうことを伝えてくる感じがした。役を抜けたら違う人なのに、同じ役もああやって出来てしまうんですよ、という…

そして、初めて観た草なぎさんと香取さんは、本当に「草なぎくん」と「香取くん」だった。ずーーーーーっと当たり前にテレビで見てきた人たちだから、目の前にその二人がいることも信じられなくて、同じ空間にいるってことも現実味がなかった。しかもパルコ劇場ほんっとに近い…当日券だから後ろの方なのかな…って思ってたらそこそこ真ん中の良いお席だった…
(しかしながらお芝居なので、草なぎくんと香取くんではなく、あくまで役の人だと思っていましたが、まあ前述の仕掛けにより、あっさりと破られます笑)

作品のエンディングについても、三谷さんがパンフレットでおっしゃっていることをじっくり考えて、自分なりの結論を出していきたいなと思います。
指示役の人の台詞はおおよそテレビでの三谷さんのような言葉遣いだったように思います笑
あ~~~面白かったし贅沢な時間ではありましたが、未だに信じられません………

トーク部分で「何もしてないのにあっという間に夜になっちゃう」って言ってた草なぎくんと「何もしてないじゃないでしょ、舞台やってるでしょ」ってツッコミを入れた香取くんが、本当にわたしが思ってる草なぎくんと香取くんだったので、驚いてしまった。とても楽しかったです。三谷さんがこの作品を書いたのは間違いなく二人のためなので、そう言った意味でも、二度とない舞台だったんだろうな……あと、もーう、こんなに緊張してしまう舞台はそうそうないんだろうな笑