oneichanmemo

住む食う寝るに、見る書くヲタク

個別握手

今日こそはトランポリンの話をしようと心に決めていた。MVでトランポリンがめちゃくちゃ下手くそでめちゃくちゃ可愛かったからである。トランポリンが下手で可愛いって思ったことなかったし、ハロショに飾ってあるのを見て、フフッとなってしまった。この前はトランポリンの話出来なかった。今日こそトランポリンの話するぞ。

 

今日の衣裳は浴衣です、と予め発表されており、おたく友だちから「浴衣着ない?」と誘われた。わたしはアシックスのTシャツにカーゴパンツという中学生男子のコスプレで行こうか悩んだけれど、30歳が目と鼻の先ほどに迫った女がやることでもないな、と思い浴衣着用に賛同した。浴衣、父親しかいなかったこともあり、着る機会が一度もなかった。30歳が目の鼻の先にあるのに、人生で一度も。

だもんで、朝5時に起きて湯船にじっくり浸かって化粧なりなんなりして家を出て、汗だくで渋谷に着いた。風呂も化粧も意味がなくなった。夏のイベントはそんなものである。そして浴衣をおたくと選びながら、着付けしてくれる人にも「今日はアイドルのイベントなんですよお」なんて話したりした。

いざチェキを撮ってみると、ブースに入った瞬間推しが可愛すぎて「可愛い!!!」と叫んでしまった。しかしながら推しも「え!!可愛い!!!」とこちらの浴衣を褒めてくれた。うちの推しはめちゃくちゃに優しいのだ。ブースから出て行くわたしにも「ねえほんとにかわいい!」と叫んでくれた。チェキが終わったら浴衣は脱ごうと思っていたが、最後まで着ることを心に決めた。

出来上がったチェキを眺めて「やばいこれはほんとうに可愛いぞ」とおたく同士で互いの推しを褒め合った。そしてチェキを眺めていて気付いたのは、今日の髪型は前髪があるように作っていることだった。推しは数日前から「浴衣の日の髪型どうしよう」とブログで悩んでいたので、「え、めっちゃ可愛いじゃん、、」と悶絶した。グループのバランスやコンセプト上、推しはしばらく前髪を作ることが出来ない。研修生の頃の、前髪があってロングの髪型がとてもとても好きだったので、「やっぱ前髪があるのはいいなあ」と思った。大人っぽく綺麗なので今の髪型もいいんだけど。

 

次の握手で、「髪型かわいいねえ」「ほんと?ありがとう」「前髪あるのいいね、研修生の頃すごい好きだった」なんて話したら、推しから「前髪があるのとないのどっちが好きですか?」と聞かれた。こ、これは、彼女が彼氏に「髪切る前といまどっちがいい?」って聞いてくる、答えに困るやつ、、!!!と瞬時に思った。ぶっちゃけ、前髪ある方が好きである。でも、それは現在の否定になってしまうのではないか?と悩み、既に握手の手は離れていたが、「ど、どっちも!」という逃げの返答をしてしまった。

 

その部が終わった後、なにが最適解だったんだろう?と考えてしまった。渋谷ファーストの地下は、おたくの熱や疲労や幸福のせいで非常に暑かった。扇子で自分をあおぐと、何故だかいい匂いがした。どうやら自分の手からしていた。これは、推しの。そう思ったとき、これは恋ではないか?と思った。彼女になんて言ったらいいのか悩んでるときに、彼女のにおいを感じてしまったら、それは恋だ。

 

こんなの好きになっちゃうじゃん。率直にそう思った。そのあとすぐに、おたく気持ち悪いなと思った。

 

知り合いのおたくを捕まえて、一連の話をした。「気持ち悪い話していいですか?」と聞いてからぶわーーっと話し終えると、「おたく気持ち悪いなあ」と笑われた。そのあとに「それでこそおたくなんだよなあ」と続いて言ってくれた。そう、わたしはおたくなのである。

あまりにもいい匂いだったので、これなにかなあ、ハンドクリームかなあ、香水かなあ、聞いたら気持ち悪いかなあ、と既に気持ち悪いのにおたくに相談した。「女性だから聞いてもセーフ」とアドバイスをもらい、性別以前におなじくおたくではあるのだが、次の部で聞くことにした。聞くときは、いい匂いじゃなくていい香りって聞こう。どちらにしても気持ち悪いこと聞くのに、そんな言葉づかいを考えたりした。

 

それなのに推しを前にしたらふつうに「さっきめっちゃいい匂いしたんだけど、ハンドクリーム?」って聞いてしまうおたく滅びた方がいい。推しはハイパー優しいので、「えっ?ハンドクリームしてないから香水かなあ」と言ってくれた。「なんの香水付けてるの?」「んーと、えっと、、覚えてないから後で見てくるね」「わかった!じゃあ次の部で聞くね!」とやり取りした。次の部の間に見てきてくれるのだろうか、たくさんのおたくとしゃべってたら忘れちゃうかな、と思っていたが、次の部で聞いたら「見てきたよ!イブサンローランのピンクの〜〜〜、名前出てこないけど一番新しいやつ!」と教えてくれた。推しがほんとうに優しくてつらい。終わってから即YSLのホームページ見たら、ウィメンズの香水のボトル、全部ピンクだったので笑った。

 

なんか、この一連の流れ、ガチ恋だなーと思ってしまった。もう何年も応援してるアイドルなのに、もうおたく三十路なのに、またしても違う感情を味わってしまうのかーーーハアーーーーこりゃ参ったね!!!!好きになっちゃうんじゃない?!?!恋してるんでしょ?!?!みたいなね!!!!ていうか、こんなに可愛い人のこと、みんな好きになっちゃうじゃん!!!わたしが中学生男子だったら恋になってるよ!!!!!

 

そして、ここまで書いて、わたしは今日もトランポリンの話が出来なかったな、と思い出すのです。しょうがないよね。予定通りじゃなく好きになった人で、予定よりももっと好きになった人だから、、、ガハハ!!