oneichanmemo

住む食う寝るに、見る書くヲタク

アラビヨーンズナイト初日

ネタバレあります。

 

 

 

その瞬間は突然で。

「珍しく舞台上にスクリーンがあるな〜」と思ってはいた。劇中の序盤に、かなり目まぐるしいメドレーのような組曲があって、その時だった。「次はヌレンナハール姫と空飛ぶ絨毯」との言葉で、スクリーンに一岡さんが現れたのだ。それは空飛ぶ絨毯に乗るヌレンナハール姫の姿で、最初は映像演出かと思ったけどそうではなくて、透けたスクリーンの向こう側に一岡さんがいた。そして、彼女は絨毯に乗って、ソロを歌い出す。

 

その姿を見て、わたしは2016年の横浜でのこぶつばアネックスを思い出した。その会場は3D眼鏡を使わなくてもその演出を体験できることが謳い文句で(今はライブハウスになったらしい)、まだ研修生だった一岡さんはアシスタントとして参加していた。そのイベントは終盤にライブコーナーがあったのだけど、そこで他の子はソロパートがあったけど、一岡さんだけはソロがなかった。だって、アシスタントだし。わたしはその当たり前の事実にひどく打ちのめされたのだった。あの頃のつばきはまだメジャーデビューしていなくて、でも、ユニットに選ばれると、こんなにも待遇に差が出るんだ、と痛感した。

 

新宿の全労済ホール、思えば、一岡さんはとにかく全労済ホールの舞台の帯同研修生にいたような気がする。ジェケニンで教師役をしていたことを思い出した。去年はそのこぶしファクトリーとビヨーンズで一緒に舞台をやった。そして、今日は、一岡さんのグループで、最高の仲間と、ビヨーンズのファンが見ている前で、まるで3Dのような舞台演出で堂々とソロを歌っている。

 

今までの思い出が、走馬灯のように頭を駆け巡った。死の直前かと思った。あまりこの言葉は使いたくないが、一岡さんの努力や今までや現在が、その努力が、歌声が、尊すぎて、死ぬかと思った。

 

一岡さんは、決して歌がすごく上手いと評されているわけじゃないと思う。台詞だって苦手だった。本人もものすごく自信があるわけではないと思う。なんだけど、その歩みは決して早くはないんだろうけど、でもずっと前に進み続けていて、今日という日を迎えて、、

 

いっちゃんを応援してきてよかった。

 

何回も思ってきたことだけど、今日は心底思った。苦手なことにもひたすら向き合ってくれて、努力してくれて、ここまで連れてきてくれて、ありがとう。あの日、勝手に悔しくなっていたわたしの気持ちを救ってくれてありがとう。いっちゃんを好きになってから、いつだって人生が楽しくて、その存在が大好きで、勇気やパワーをもらっています。

 

 

アラビヨーンズナイト、千秋楽まで、怪我なく素敵な、永遠に終わらない物語を紡ぐことが出来ますように。