oneichanmemo

住む食う寝るに、見る書くヲタク

楽曲大賞2015

楽曲
五位 友よ
思い出補正とか、かーてぃんじゃなくて友よを選ぶのかよ、とか、そういった争点で一番悩んだ。でも、未来は明るい! って思えるからやっぱり友よだなって。サンキュー卓偉!

四位 CavaCava
今年のjuiceは良曲揃い過ぎて悩ましかったけど、最終的にはこれだなーって感じ。WWが取り上げられやすいけど、これシングルで出せるのハロプロだけだしそしてjuiceだけじゃない?

三位 チクタク女の旬
女に限らず旬ってやっぱりあるよね。それは否定できないと思う。旬があることを認めた上で、それが貴方と居れば永遠かも? って最強に可愛い歌詞だと思う。キャッチコピー的な使い方で好き嫌い分かれるのかもしれないし、この子たちならもっと情感溢れるねっとりとしたアプローチも出来るだろうに、全員でこうやって可愛いの正解を出してきたのがすごく好き。

二位 臥薪嘗胆
情けない自分に打ちのめされ、這いつくばって傷付くことも大切さ、っていう、ものすごくシンプルなメッセージか好き。アンジュルムのどん底トークはあんまり好きじゃないけど、苦い思い出ほど甘くなるって良い言葉。
あ、楽曲とは関係ないけど、振り付けもめっちゃ好き! 最近のハロプロのやたら頭の上に手を翳す感じじゃなくて、拳を突き上げる感じも好き。とにかくポップで楽しい。

一位 大器晩成
今年、自分の仕事の上でかなり大きな決断をした。後悔するかも? やっぱり止めておけば良かったかも? ってすごく悩んだ。まわりにも色んな迷惑をかけることだし、むしろ現在進行形の話だから今も気が気でない。
その話を上長にしに行く電車の中で、大器晩成を聴いたら、ものすごく励まされた。元気が出るっていうよりも、奮い立った感じ? 後から評価されることになんの意味もないよね、ってストレートに刺さった。今掴みたいんだよねって。
まあ、モーニングがすごく好きなら、今すぐ飛び込む勇気に奮い立ってたのかもしれないけど。
今年の後半は本当にほぼほぼアンジュルムのことしか考えてなくて、そして大器晩成はもうガツンと自分の心を支えてくれた。これからもずーっと大切にしたい曲だなと思います。

MV部門
三位 表参道
ちょっとはてなのアプリからつべ入れられないから後で補完する……
このMV最強に可愛い。

二位 普通の私ガンバレ!
バンドのMVか?って聞かれたら違うかもしれないけど、とても好み。

一位 臥薪嘗胆
今年一番観た。全部の瞬間が可愛いんだよね…
ものすごいシンプルなMVなのに。こんな安上がりなことあるかよって感じだけど、素朴な作りがまたこの曲に合ってたなって感じ。

推しメン書く必要ある?笑

2015年ドルヲタ以外で楽しかったこと

相変わらずの備忘録です。 

 

牧場物語 つながる新天地

牧場物語 つながる新天地

牧場物語 つながる新天地

 

 今までの人生の中で一番プレイ時間が長いゲームかもしれない。2015年頭の休みはこれしかやってなかった。現場のない土日は朝起きて3DSの電源入れてひたすらに牧場づくりに勤しんでいた。リアルに10時間くらい。あんまり考えたくない。

とにかく楽しくて、何よりもキャラクターに惚れこんでしまった・・・! 牧場物語はとてもシンプルな恋愛ゲーム要素があるんだけど、もう男キャラ全員攻略したくてたまんなかった。セーブデータふたつしか作れないし、もうキリがないからやってないけど・・本命はクラウスさんで、その次にミステルくんだった。10代の頃には全く選択肢としてなかった二人だけど。20代にもなると二次元のストライクゾーンが広がりますね。

またプレイしたいけど、もう新しいセーブデータ欲しくて困ってる。別の牧場物語買おうかな。

 

・ハイキュー 

ハイキュー!! 17 (ジャンプコミックス)

ハイキュー!! 17 (ジャンプコミックス)

 

 もうほぼほぼハイキューのこと考えてた。コミックス自体は去年から買ってたけど、今年は本当にハイキューばっかだった。総集編の劇場版も観に行ったけど、ヲタクいっぱいでライブビューイングみたいですごく楽しかった。キスマイの前にジャンプショップではしゃいだのもいい思い出だし、アニメも楽しんでる。

特に17巻は、青葉城西推しのわたしとしては、「もう、もう・・・!」って堪らない巻だったし、もうこれ以上ハイキューを読み進めることは出来ないんじゃないかって思った。まあ、あっさりと新刊にやられまくってるんですけど・・

CP的見方をするなら、松花とクロ月がアツすぎた。これも、松花は10代の頃に出会っても好きになるとは思うけど、クロ月はたぶん興味ない部類だっただろうな。

そう、漫画で言えば、ちはやふる29巻も、よつばとも、三月のライオンもどれもよかった・・・でも、ハイキュー17巻は本当に思い出深い巻だなあ。

 

・テニス

会社の人が「テニスやってみたいんだよね」って言うから、じゃあやりましょうかって始めた。もともと高校時代にテニス部にいて、それも割とガッツリやってて、引退するときに「わたしには運動神経もないし、メンタルも弱いし、テニスを二度とやることはないな。人間には向き不向きがあるな」って思ったものだから、まさかもう一度始めることになるとは思ってなかったけど・・・ 今では月に2回くらいテニスしてます。本当に楽しい。

あの頃、試合に勝てなきゃ部活に所属している意味はないと思ってたし、試合に勝てなかった自分はこの部活に必要ないなって感じてた。それでも辞めなかったのは意地みたいなものが9割で、本当に辞めればよかったって思ってるけど、こういう風に、ライトな気持ちでテニスを楽しめる日が来るんだから、ああやっててよかったな、と感じた。

あ、あと、ライブで腕が疲れなくなった!! 脚はライブの方が疲れます。

 

・小説 

あと少し、もう少し (新潮文庫)

あと少し、もう少し (新潮文庫)

 

 一人ひとりの登場人物がきらきらしていて、静かな感動があった。素敵なお話。

シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)

シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)

 

 恥ずかしながらあんまりちゃんと読んだことなくて、でも大逆転裁判でホームズが出てきて気になって読んでみた。なんかもう普通に楽しくて、子どもの頃に戻ったような気分でわくわくした。パスワードシリーズも好きだったけど、夢水清志郎シリーズがとにかく好きだったことを思い出した。そういえば大逆転裁判も一気にクリアしたな・・今年はいつもよりゲームをやってた印象。

サクリファイス (新潮文庫)

サクリファイス (新潮文庫)

 

 友だちに勧められて読んだ本。人に勧められたものは読んでおくべきだなって思った。本当に、今更読んだんですか?って感じなんだけど・・役割を果たすことに対する充足について考えた。

今年はいつもよりも本を多く読むように意識していたけど、積んでる本もまだたくさんあるので、年内にはそういった本を全部読みたいね・・・

 

・映画

 ギャン泣き。今までこういうヒーローモノって興味なかったんだけど、本当に面白かった。そして泣いた。仮想都市の日本とアメリカが混ざった感じがとても好きだった。月並みな言い方だけど、いつまでもずっと好きだし、元気がなくなった時にはずっと観返したい。久々に映画でBD買った。

 古川くんがイケメンすぎて、ほんとにつらい。いやつらくない。でもこの映画を観て、わたしは20代の美大生ではなくて30歳の気持ちなんだなって思った。当たり前か。久々に友だちに勧めたくなる映画だった。でも、男友達には勧めたくない感じ。

 

2015年は、アイドル以外の趣味を充実させようって思ってた年で。

結局アイドルだらけだったけど、二次に対するヲタク心が再熱したのも今年だったかもな・・・って。もうちょっとアウトプット出来るように自分の中で棚卸しなきゃなって思いました。

365

365日前のわたしは、あの夜にあんなに悔しい思いをするなんて考えてもなくて、特にヲタクはなにをするでもないのにものすごく忙しかった。プレゼントやら手紙やらをぎりぎりに用意してたんだと思うんだけど、あの日の記憶ってものすごく断片的で、悔しさや、涙や、何よりもステージから受け取った勇気がずっと心に残ってる。

さゆロスっていう気持ちとは本当にわたしは無縁で、なんでだろうなって思ったら、あの日に限ったことではなくて、さゆちゃんを好きになってから2015年11月26日の今日に至るまで、さゆちゃんのことを失ったと感じたことがないからだと気付いた。それは確かにブログの更新はないし新曲も出ないしテレビの雛壇にもいないし、一番自分が好きだったライブでの彼女を見ることは出来なくなった。でも、それらが残してくれたものがずっとずっと心にある。彼女を好きだという気持ちは、ねっとりとしているわけではなくて、サラッと、カラッと、それでも熱く動いている。遺族なんかにならなかった。彼女の代わりはどこにもないけど、そんなのわかってたことだし、なによりもさゆちゃんがさゆちゃんの人生を生きていることが、とても嬉しい。

そしてさゆちゃんがアイドルを辞めてもわたしは一向にアイドルヲタクを辞める気配もなく、毎日元気にヲタクしてる。さゆちゃんと同じように好きになることはないけれど、どちらが上だとか下だとかそう言ったことではなくて、どちらもどちらでとても大切で、わたしの毎日を励ましてくれる。

受け取ったものを噛み締めながら、毎日を丁寧に生きていくことは、ほんとうに、しあわせで、楽しい。

戻ってきても、今のままでも、わたしに出来ることは応援することだけです。おはようございます道重さん今日も可愛いですね。

……あと、あの日ことでほんっとに忘れられないのが、泣きじゃくるわたしに銀テープを無言で渡してくれた隣の席の見知らぬ譜久村聖さんのヲタクさんです………ヲタクってやっぱり素晴らしいなー!!! あなたと肩組チキブン出来てよかったって今でも思ってます!!!!

アンジュルムのホールツアーに入って思ったこと

田村芽実さんの話をする。

名古屋公演に入る前、「ぜったい感動して泣く」と思ってたし、むしろ行きに二期の好きな先輩の動画を見て泣いてた。ここにたどり着くまでに本当に色んなことがあって、それが自分の頭の中を駆け巡っていた。名古屋と言えばわたしの中ではちょいカワの千秋楽。ここから彼女たちが大きくなるって、こんなに可愛くて楽しいライブをする彼女たちが成功しないはずがないって思ってた。そこからも諸々あって、ようやくホールツアーが始まった。泣かないわけがない。

でも、始まってしまえば、泣くってことより楽しすぎて、感動でおいおい泣くことはなかった。なにより、勝田さんがカラッとしていて、楽しそうにしていたから、それにつられてすごく楽しかった。なにより体力がいるセットリストだったので、つかれた~!たのしい~!って気持ちでいっぱいになった。

そして、大阪も楽しい~幸せだ~! ってひたすらに思ってた。だけど、夜公演の新日本のすすめで、めいみちゃんが歌い出すのを聴いて、突然ぼろぼろ泣いてしまった。

めいみちゃんって、わたしの中では、真面目すぎるほど真面目で、純朴で、夢が大きくて、だからこそこの何年かがものすごく苦しかったんじゃないかなって思ってて。なによりヲタクもめいみちゃんのポテンシャルがものすごいってことに気付いてて、だから現状に不満を持ってたなって思ってた。めいみヲタクに限らず、スマヲタやハロヲタ、勿体ないな、って思ってた人が多かったように思う。少なくともわたしはそうだった。夢や理想を持たない人より、それらを掲げてる人の方が、それらが叶わなかった時の苦しさは大きいなあって。めいみちゃんは真面目だけど、感情を隠すことがないから、尚苦しくなる時があった。

でも、新日本のすすめを歌い始めた時、めいみちゃんが本当に楽しそうで、歌声も素晴らしくて、その姿にいたく感動した。よかったねえ、よかったねえって、心底思った。
めいみちゃんは舞台やライブでのスキルが高いから、外部の舞台や、ハローに限らない活動をした方が彼女のためなんじゃないか、なんて思ったこともあったけど、全然そんなことなかった。この日々に無駄なことなんか何もなくて、その日その日を頑張っためいみちゃんがいたから、ここにたどり着けた。めいみちゃんがここに連れてきてくれたんだなあって。

アイドルの幸せってなんだ? って思うこともあるし、ヲタクの思いなんて、もしかしたら時にはアイドルの邪魔になるんじゃないかなって思うこともある。
でも、めいみちゃんの姿を見て、アイドルがどんなに心が折れそうになっても、素敵な未来が待ってるんだって、信じて応援することがヲタクに出来る唯一のことなんじゃないかなって感じた。アンジュルムは悔しいことも楽しいことも共有できるってメンバーが言ってて、もちろん共有できるけど、それでヲタクが拗ねてるのは良くないなって。そうだね、悔しいね、って同調することは決して悪いことではないけど、ヲタクは明るい未来があるんだ、その景色が待ってるんだって、思い続けることが大切なのかなあって。

今回のホールツアー、色んなことが二期に任されていて、二期ヲタクだからそう思ったんだろうけど、期と言うものをすごく感じさせる構成になっていた。すごく切なかった。六人の時は、期なんてライブ中はあんまり関係なかったのに。あやかのんが引っぱってくれてたのに。いつの間にか四人は立派なお姉さんになっていて、頼もしくて、それと同時にとても愛おしかった。そして切なかった。花音がいなくなってしまう。それでも、箱は続いていく。ちょいカワの時と同じ曲もやった。一年前、9人で初披露したエイエモもやった。なのに、何ひとつ同じことはなかった。どんどん魅力的になっていく。成功しないはずがないって思ってたし、今も思う。

まだまだ夢の途中で、これからもっと素敵なことが待ってる。次のホールツアーだってきっとある。そう思い続けて、わたしは明日からも彼女たちを応援したい。その夢が叶うとき、その一部でありたいと思う。そしてその時も、わたしはきっと喜びの涙を流すんだと思う。
明日もいいことあるように。

ポルノ武道館

アルバムツアーに入るのがすごく久し振りに感じたけど、オリジナルが出るのが久々なんだからそんなものか。
武道館アリーナのすごく見易いお席だったので、いつも以上にハルイチを見てしまった。ハルイチって思ってたよりも客席を見てるんだなーって感じた。
今回のアルバムは、アキヒトも言ってたとおりそれぞれ一曲がかなり濃いアルバムで、アルバム自体はトータル60分くらいしかないらしいんだけど、「えっまだ一時間?」って思うくらい内容が濃い。だから、そのアルバムをやるっていうツアーが濃いものになるってのは予測が付いてたことで…いや、ほんっとに濃かった。受け取るものが多すぎて疲れてしまった。

わたしがライブに行き始めたのがギフトの頃なので、その頃は「みんな元気出して」ライブが多かったんだなーって思っちゃった。

ポルノは本人たちも公言しているとおり、一定のライン以上売れなければいけないバンドで、ポルノらしさをずっと追い掛けなきゃいけなくて、でもそうなるとやりたいことと必ずしも一致することはないのかもしれない。世間が求めるものと、ファンが求めるもの、そして自分たちがやりたいことが乖離していると感じた時、受け手はどうすればいいんだろうってすごく考えちゃった。本人たちがやりたいことを優先してくれた方がいいに決まってるんだけど、その時、それをずっと理解しようとして支えることは出来るのかな、とか。

自分の中で一番大きいのはなんだろ? って思ったとき、サポートにNAOTOさんがいないことなのかもなって思った。いや、NAOTOさんがいなくてもポルノはポルノなんだけど、バイオリンの音がなくなること、前回もだけどNAOTOさんがいないジレンマを見ること。そんな変化はなんてことのないことだけど、意外と自分では大きかったのかなあ、とか。

つまらなかったとか、そういうことではなくて。自分たちが求めてるものと、ポルノが作り出すものが離れてしまったとき、それは何かの終わりを迎えてしまうんだろうか。そんなことを考えてしまった。


ネタバレせずに感想書くとしたらこれくらい…
あとは、武道館という場所の特別さは、アイドルというよりも、バンドのためのものだったんだよな、という当たり前のことを思い出しました。

鞘師里保さんの卒業について

最初は9期が苦手だった。きらきらした彼女たちは、わたしにとっての終わりの始まりだった。モーニング娘。を好きになってからまだ日が浅かったので、大好きだったグループが卒業加入によって形を変えることに抵抗が有りすぎた。細かいことを覚えてる自分はまじで女だなって思うけど、愛佳が件の「練習してきたん」で叩かれまくってすごくむかついたし、ハロタイだか(当時の番組名がなんだったか定かじゃない)で舞ちゃんが楽屋に来たとき寝起きで態度の悪い鞘師に「エースはなんでもありだな、先輩だぞ」って思ったこともあった。とにかく、変化を連れてきてくれた9期という期そのものが、自分には抵抗が大きかった。

でも、9期は苦手だったけど、9期の一人ひとりは好きだった。一生懸命頑張っていたし、きらきらしたものを見ていることはとても楽しかった。それからあっという間に愛ちゃんが卒業して10期が入ってきて、末っ子から中堅、そしてさゆが卒業するまでのスピードは、「もうここまで来たのか」と、純にすごいと思った。

そして、時々思い出すかのように、「もっと末っ子が長くても良かったんじゃないかな」と感じた。食らいついてやる、と先輩たちに噛み付くようにパフォーマンスする彼女たちを見たかったと、ヲタクの我が儘ながらに思っていた。モーニングというグループにぶら下がって甘えていてもいいんじゃないかって。でも、自立した子が多い期だから中堅として支えていてくれたんだと思う。

今回の鞘師の卒業で思ったのは、鞘師はまだ17歳で、女の子で、未来があって輝かしいなあということ。彼女がモーニングをもっと高みに持って行くんだと、またしても勝手に理想を押し付けていたこと。道が見つかったなら卒業は早くした方がいいに決まってるし、それを応援したいと思う。

What is Loveを思い出した。鞘師の魂を込めた大サビ前のソロパートが大好きだった。たったひとりを納得させられないで世界中は口説けない。鞘師が鞘師里保を納得させられないなら、鞘師がなりたい人間にはなれないんだな、と感じた。

「練習してきたん」と叱られた子が「小さいよ声が」と叱る姿を見て、年月を感じた。苦手だった女の子たちが、いつの間にか好きになっていたのだと気付いた。

三谷幸喜に会いたいと思ったら会えた話

初めて意識したのはTHE有頂天ホテルの時だったと思う。家族で映画館に観に行った。今でこそ姉と遊ぶことはあるけれど、当時は本当に仲良くなかった。話すことも最低限で、お互いがお互いを意識しすぎて嫌い合ってたと思う。でも、その映画の帰り道は、すごかったね、面白かったね、洗顔クリーム持ってきてくれ!とゲラゲラ笑い合ってた。それこそその頃は、クラスにいる頭の良い子たちが音楽や映画に難解な評をしているのを見ていて「好きなもの」について色々と考えていた頃だった。そして、そのあたりから、今の「シンプルこそが美しく面白い」という考えに辿り着いた。考えられたものでないと、シンプルにする事は出来ない。ずっとそうなりたいなと思っていた。

そして、大人になると、会いたい芸能人には大抵会えるということがわかった。もちろん会えない人だっているけれど、芸能の仕事をされている以上、本気になればその方を見ることは何かしらの機会がある。子どもの頃に会えないと思っていたモーニング娘。にだって、ドリーム モーニング娘。として会うことが出来た。
そして、沸々と「三谷幸喜を見たい」という気持ちが芽生えた。でも、彼は芸能人ではないので、興行で会えることもない。舞台挨拶しかないんじゃないか、と思った。しかしながら今作は主演がジャニーズなので難しいな、また映画を作ってくれるだろうか、と考えていた。
そうしたら、姉が初日舞台挨拶を当ててきてくれた。世の中、ラッキーなことがあるんだから、申し込まないことはないと思った。

映画が終わった後に、舞台挨拶は始まった。目の前にその人が現れたとき、不思議なくらい想像どおりの人だと感じた。立ち位置を間違えて慌てて移動する姿、それまではじっと待っていたのに、キャラクター名を司会の方が間違えたときに即座に話に入ってきたところ、眼鏡が反射して表情がわかりにくかったけど、とてもしっくり来た。この人から、数々の作品が産まれてきたんだなあ、と、当たり前のことを考えていた。

シンプルは考え抜かれていないと成立しないもので、そこにたどり着くまでにいろいろな文化に触れていないと駄目なんだろうなと思って、まだまだわたしはもがいてる。文化人でもなんでもないけど、自分を確立させたいと考え続けてる。その要素に三谷幸喜も確かに存在してる。会ってしまえばとても納得してしまったけど、彼の思うことをもっと理解したいと思った。三谷幸喜に関してはヲタクではなくファン程度だけど、これからもずっと、追いかけ続けて、また姿を見たときに、答え合わせをしたいと感じた。

……まあ、姿を見ただけで、会えたと思ってるわたしは、十分ヲタクですね。